ある画家の怒り!
ブログ生活19日目
昨日、クリスマスイブに絵の悪徳商法にあってしまった話を書いた。
幸いにもなんの被害も受けることなく逃げてきたのだが、ご機嫌にクリスマスイブを過ごしていた矢先のことだったので、苦い思いでその日を終えることになってしまった・・・というところまでを書いた。
この話にはちょっとした続きがあるので、今日はそこから書いていこうと思う。
悪徳商法にあった次の日、 できたてほやほやのその話を私は職場のスタッフのAさんに話した。
Aさんの彼氏は画家だったこともあり、Aさんは私の話を彼に言って聞かせた。
後日Aさんが私に「彼にこの前レモンちゃんが絵の悪徳商法にあった話をしたらさ・・・」と話してきた。
なんでもその画家の彼は、「そういうやつら(強引な商法で絵を売る)がいるから絵を見る人も買う人もいなくなるんだ!」と、とても憤慨していたとのことだった。
Aさんもその彼氏も自分のことのように怒ってくれて、私はなんだか気が楽になった。
強引な商法で売ることに不快感を表すのは当然なのかもしれないが、今回のことは自分の不注意も認めざるを得なかったので、「自分が悪い」という逃れられない事実に、「そうだよね、相手も悪いよね…」と思うことで少し気が楽になったからなのかもしれない。
しかし画家の彼が憤慨していたという気持ちも、まだ絵を描く活動をしていなかったあの頃の私でも少し思い当たることはあった。
というのも、日本は世界の中でも絵を飾ったり買う人の割合がとても少ないというのを聞いたことがあるからだ。
私は海外に住んだことはないし、絵の事情を隅々まで知らないので偉そうなことは言えないが、日本と海外の絵の身近さの違いを感じた出来事があった。
専門学生時代、通っていた学校の姉妹校がニューヨークにあり、学校から希望者のみ参加できるツアーでニューヨークに行ったことがある。
初日以外はほとんど自由行動だったので、友達らと多くのギャラリーを回ったりしていた。
どのギャラリーも扉が開かれてて、気軽に自由に見て回れる感じだった。
そして実に多くの人が訪れており、野菜でも買うように普通に「これいいわね、買うわ」という感じで作品を購入している光景をたくさん目にした。
なんか日本にはないフランクさを感じ少しびっくりしたのを覚えている。
私が日本のギャラリーで思っていたことは、扉が閉まっていて入りにくいなぁ、と外から様子を見て結局誰もいない(お客さんが)から入らなかった…ということがよくあったからだ。
もちろんそうじゃないところも多々あるだろうが、ギャラリーって一人では入りにくいイメージが私の中ではあった。
ニューヨークのギャラリーと日本のと何がそんなに違うのだろう、どうしてニューヨークのは見やすいのだろうと考えた。
そして「ああ!人の位置だ!」と気が付いた。
あくまで私が見たギャラリーというところが前提にあるが、ニューヨークのギャラリーは、アーティストの方やスタッフの方が部屋の中にいなかった。外に立っているか、もしくは何軒かを一括して中央の店にスタッフがいる感じだった。
とにかく作品を置いてある空間には作品と、見に来ている方なので、監視の目がない…というかお店の人特有の圧がないのだ。
何か聞きたいことや買いたい人は外に立っている人に話しかけたり、中央の店に行くシステムになっているのだろう。
そのため非常に見やすく絵に集中できた。
私の場合だが、狭いスペースの奥にお店の人がいると入りづらいし、絵をじっくり見ている時に声をかけられたくないし、それこそ買わされるんじゃないか、何か言って立ち去ったほうがいいのかと気疲れしてしまうのだ。
私が行ったことのある日本のギャラリーではそう感じることがあったので、ニューヨークに行った時もそういった不安はあったが、すぐに消え去ってたくさんの優れたアートをじっくりと鑑賞することができたのだ。
こうした出来事もあったため、Aさんの彼が「日本ではますます見る人も買う人もいなくなる」と言った気持ちは、当時の私でも少し分かるような気がした。
そして今、自分自身が絵を描きそしてそれを販売する立場になっている。
いまでもAさんの彼の言葉は忘れることができない。
彼がどんな気持ちでその言葉を言ったか…
その胸の内の微妙な思いは、自分が描くようになって少しわかる気がする。
最後に・・・
ここに書いた外国と日本のギャラリー対する違いはあくまで「私個人の視点」というごく狭き世界で感じたことです。
日本にも素晴らしいギャラリーはたくさんあると思うし、逆にニューヨークに少し入りづらいギャラリーもあるかもしれません。
日本にも絵が好きでそれを楽しむ方はたくさんたくさん存在しています。
どうぞ誤解のないように読んでいただけたらなと思います。
ブログ17日目にして初めて絵について少し触れることができました。
明日はもう少し絵のことを、感じていることを、絵の思いを書いていこうと思います。
今日も読んでくれてありがとうございます!