三日月レモンのちょこっとエッセイ

絵や絵本を描いて暮らしています。日々の思い、感じたこと、体験したこと、過去のこと、そんな何気ないことを書き綴っていきます。

1億1180万人の善人の国

ブログ生活77日目

 

大学生の時アルバイトしていたスーパーで、たまにクレーマーやモンスター客のような人に遭遇した。

クレーマーやモンスター客の定義がどういったものか分からないが、私がそう思う人達は、暴言を吐いたり、物を投げつけて来たり、大声で命令して来たり、返金詐欺をしてくる人達である。

へこむし、怖いしで本当にストレスだった。

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クレーマーやモンスター客といった人達はインパクトが強くストレスも大きいため、実際にはめったに遭遇しなくても「クレーマーばっかり!」「最近本当にこういう人が増えた!」「世の中おかしい!」と、お客さんに対する印象が世の中全体にまで及んでしまう。

そこである時、私はこういう人達が一体どのくらいいるものなのか調査してみたくなった。

深い考えはなく、ただ何となく「ちょっと調べてみーよっと」という軽い気持ちからである。

調査と言っても大したものではないのだが、レジの横にメモ紙を用意し、こう書いた。

 

『1・いい人 2・普通の人 3・嫌な人』

 

こいつアホかって思う方もいるかもしれないが、その時の私は真剣だった。

この店はスーパーと言っても、駅ビルに入っている輸入商品や少し単価の高いものを扱っているスーパーだ。

レジではお会計から袋詰めまでをしなければならなかったので、普通のスーパーに比べるとお客さんと接している時間が少し長いのだ。

そのため袋詰めをしてお渡しするときに「助かるわ」「ありがとう」「早くてきれいに入れてくれる」と言ってくれる人も多かった。f:id:lemon_mikaduki:20190627105954j:plain

なので、1のいい人は「ありがとう」とか声をかけてくれたり、話してくれたり、会釈してくれたり笑顔の人、2の普通の人は無言だけど別に何の問題もない方、3の嫌な人はクレーマーだ。

ただし、公平にするために、私の接客態度も最良のものでなければならない。

店員の態度が悪いのに「文句をいう客がいた」ではお客さんにしてみたらこんな理不尽な調査はないことになる。

いつも以上に接客態度に気を付けて、休憩時間までの3時間、調査を開始した。

 

その結果(過去のことなので数字はだいたい)1・いい人が69人、2・普通の人は20人、3・嫌な人はなんと0だった。

これは驚きの結果だった。

午後は忙しくてそれどころじゃなかったので調査はこの1回きりになったのだが、クレーマーばかりだと思っていたのが、数字に起こしてみると「あれ?いないじゃん」となった。

 

この調査結果をほかの従業員にも教えてあげたら、みんなに「なにやってんの(笑)」と大いに笑われたのだが、「いい人ばっかりだね」「いつもクレーマーばかりな気がするけどよく考えたらめったにいないよね」と笑いあったのを覚えている。

 

そうなのだ。

クレーマーは色が強いから、暴言を受けたりするとしばらくショックでレジが怖くなったり、全員がそういう風に見えてきたりする負の連鎖に染まったりしてしまう。

 しかし大多数の人は普通で善良で真面目なのだ。

私の3時間の調査結果じゃ事実を証明するには至らないかもしれないが、クレーマーと言われる人はごくごく少数、たぶん全体の1%くらい、もしくはその以下ではないだろうか。

 

だから私は声を大にして言いたい。

日本の人口1億2千万のうちの1%は120万人。(あってる?)

この120万人が少し残念なことをしてしまう人達だとすれば

1億1180万人の人は普通の人~善人なのだ。

99%は普通の人、もしくは善人だったり、良心的な人なのだ。(と信じたい)f:id:lemon_mikaduki:20190405120039j:plain

そこんところをもっとテレビや記事で報道してほしい。

よく、公衆トイレの「清掃にご協力ください」とか「トイレはきれいに使いましょう」という看板を「いつもきれいに使ってくれてありがとうございます」に変えただけで、トイレ美化が数段アップしたという話がある。

だからテレビでもいい人や、良い出来事、良い話をもっともっと流したらいいのではないだろうかとおもう。

よく、良い話には視聴率が付かないと聞いたことがあるが、今だってテレビは視聴率が軒並み下がっているという話なので、「いいじゃないかどうせなら」と個人的には思ってしまう。

 

「ペイフォワード」という映画で主役の男の子が、3人の人にいいことをする仕組みを広げていったら世の中は良くなるという提案をした。

良いことをしたら、その人に「お礼はいらない、あなたも3人の人にいいことをして」とつなげていくのである。

テレビやインターネットの世界でもこれができたらいいなと常日頃思う。

 

この国は良い人で満ちている。

ベビーカーを階段の下まで運んでくれるサラリーマンをみた。

おばあさんの荷物を持ってあげる子供たちがいた。

電車の中で吐きそうな子供に自分の持っていたパーカーを差し出して「ここに吐いていいよ」と背中をさする青年がいた。

気を使わせないようにサッと無言で席や順番を譲る人を何人も見た。

 一部の非常識な人に目を向けるよりも(目立ちたいだけでやっている人もいるから)、多くの立派な人に目を向けると、いがみ合いや、トラブル、クレーマーなども薄まるのではないのかな?などと思っている。

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せめて自分のブログの中では、見かけたいい人や、良い行いをした人を今後書いていこうと思う。

今日も読んでいただきありがとうございました!