三日月レモンのちょこっとエッセイ

絵や絵本を描いて暮らしています。絵本作家になって作品を作り続けることが目標です。日々の思い、感じたこと、体験したこと、過去のこと、そんな何気ないことを書き綴っていきます。

最終章 キャスト時代7

 

 ブログ生活13日目

 

 キャスト時代のお話も今日で最後になる。

昨日まで、マクダックスとスチームボートミッキーでの配属先での仕事ぶりを書いてきたが、今度は最後の配属先「クリスマスゲームワゴン」のお話である。

 

いよいよクリスマスのイベントが始まり、シーの装いも一気にクリスマスムードに早変わりした。

SSコロンビア号の前には巨大なクリスマスツリー、クリスマスソングが華やかに流れるショーステージ、そしてその横にはゲームワゴン。

そう、私が働く3つ目の配属先はそんな素敵なロケーションが舞台となっていた。

 

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外での仕事になるため、ゲームワゴンに行くときはとってもかわいい赤のロングコートと、クリスマスカラーのロングマフラー、そして白い手袋を身につけていく。

前もって研修を受けていたので、すぐに第一線として投入された。

もともとクリスマス短期要員で雇われているため、イベントが始まると私の仕事はこのゲームワゴンがメインになり、マクダックスやスチームボートミッキーに振り分けられることはなくなっていた。

 

ゲームワゴンでのゲームは、1回500円で4つのボールを転がして特定の穴に入れるという実にシンプルなものだ。

少し話がそれるが、私はどんなに時代が最先端のもの発明しようと、どんなに優れたゲームが出ようと、こういった自分たちが身体を動かして実際に体感する遊びが結局一番面白いのだと思う。

老若男女問わず誰にでも分かりやすく、簡単でシンプルなものが一番盛り上がると思う。

実際このゲームワゴンのゲームも、口で簡単に行ってしまえば「ボールを転がして穴に入れるだけ」という遊びで、これを聞いただけではつまらないものに思えるかもしれない。

ところがどっこい、このゲームワゴンはものすごい人気があった。

今ではランドもシーもレギュラー化していることが何よりの証拠だ。

 どんなに華やかなショーがあろうが、どんなに面白いアトラクションがあろうが、寒い中、長蛇の列を並んでも遊びに来てくれるお客様は決して途切れなかった。

 

私の仕事はゲームのレーンの横に立ち、お客様にゲームの説明をする。

そして一緒にお客様のゲームをみて一緒に楽しむ。これだけだった。

一緒に盛り上がり、外れた時は一緒に残念になる。

初めは「そんなに一緒にテンションあげられるかな・・・」と思っていたが、ゲームを見ていると自然とうれしさも、喜びも出てしまうのである。

そして見事成功すると自然とハイタッチができる。

それを見ているほかのお客様も自然と喜んでいたり、「私も入るといいなー!」とか「わー!すごい!」と歓声が上がり、この辺一帯がワクワクしたムードでいっぱいになっているのだ。

 

もう一度言おう、ボールを転がして穴に入れるだけの遊びだ。

それがこんなにも楽しくて、他人とか知らない人とか関係なくみんなが笑顔で、たとえ失敗してもそれさえおかしくって、まさに究極の遊びだと私は思っている。

 

ゲームワゴンで働いている時は常にお客様と接しているので、時間が過ぎるのがあっという間だった。

終わった後はどっと疲れが出てくるが、それはとても心地の良い疲れだった。

毎日巨大なクリスマスツリーを見ながら、バックにはクリスマスの生演奏を聞きながら、お客様とハイタッチする日々。

21歳のクリスマスはそういった日々に彩られながら過ぎていった。

  

そしてクリスマスシーズンの終了とともに私の契約も終了し、ゲームワゴンも、ツリーも撤去された。

これまでの笑い声と歓声が嘘だったかのように、SSコロンビア号の前はいつもの和やかな静けさを取り戻した。

マクダックスとも、スチームボートミッキーとも、優しく指導してくれた先輩トレーナーさんともお別れである。

唯一残ったものはこの短期間を共に過ごした同期の子たちとの友情である。

 

バスの案内係の仕事は4月まで続けていたので舞浜に来ていたが、大学が始まると同時に舞浜へ行くこともなくなり、私のキャスト生活は完全に終わりを告げた。

それ以降キャストとしては働いていない。

キャストをやってよかったこと、それはお客様や一緒に働くキャストのみんな、「人々の出会いに喜びがあった」ということに尽きるだろう。

毎日何万という人々が来園し、何千という人が働いている。

いろんな人がいるし、それに伴っていろんな考えも、いろんな行動も垣間見られる。

若い時にそうしたたくさんの人に出会えたということは、とてもいい経験になったと思っている。

 

 

何気なく書き始めたキャスト時代の話もここで終わりにしたいと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございました!

また明日からは新たな話を書いていきたいと思います。