三日月レモンのちょこっとエッセイ

絵や絵本を描いて暮らしています。日々の思い、感じたこと、体験したこと、過去のこと、そんな何気ないことを書き綴っていきます。

水曜日の駅のホーム3分間の出来事。

ブログ生活73日目

 

たまに利用する駅のホームから、大きな空き地が見えるところがある。

ただ雑草が無造作に生えているだけのなんにもない空き地なのだが、そこをテリトリーとしている野良猫が1匹いる。

私は、その野良猫がいつものんびりと過ごしているのをホームからボーっと眺めているのが好きだった。

 蝶々を追いかけてダッシュしてみたり、ピョンピョンと飛び跳ねていたり、暖かい日には気持ちよさそうに寝ていたり、気ままで、自由な姿は本当に微笑ましかった。 

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しかし昨日この駅を利用したとき、空き地は大規模な工事が始まっていて、たくさんの建設作業員や、組み立て中の建物、資材で埋め尽くされていた。

 

「ああ、あの猫どこに行ったんだろう・・・」

と思っていると、例のねこがいた。

人と資材と、工事の音でごった返す中でウロウロしていた。

積み上げた木材のそばにいき、「これなに?こんなもの前はなかったけどな・・・」

とでもいうように木材を見上げたり、その周りをまわってみたり、作業員のそばに行かずとも遠くから見つめていたり、落ち着きなくウロウロしていた。

 

私は胸が苦しくなった。

こんなせつないことがあるかしら。

まるで自分の自由な場所を奪われた気分にすらなった。

誰も立ち入っていなかった自由な猫の空き地はもうない。

楽しそうに走って、飛び跳ねて、好きな場所で好きに眠るあの時間はもうなくなった。

 

感傷に浸る間もなく電車が来て、私はいつものように電車に乗って目的地に進んでいった。

ただ家に帰ってきてもそのことが忘れられずにブログに書き留めておこうと思って、今書いている。

水曜日の駅のホームの3分間の出来事です。

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