三日月レモンのちょこっとエッセイ

絵や絵本を描いて暮らしています。日々の思い、感じたこと、体験したこと、過去のこと、そんな何気ないことを書き綴っていきます。

アナログのままで

ブログ生活56日目

 

私は年に6回ほど映画を見に行く。

映画が死ぬほど好きというわけでもないが、予定が映画だと嬉しい。

こだわりとか、俳優に詳しいとかもないが、好きな作品もあるし、この映画今みたいなーと急に思い立つときもある普通の映画好きレベルである。

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私が高校生のころ、映画館はいつも割と満席で今のように全席指定ではなかったので、座るためには何分か前から並ばなければならなかった。

それでも座れない場合は立ち見や通路に座って見る羽目になったのだが、別に当時は「ああ、座れなかったね」という感じで、大して気にもせずに見ていたものだった。

 

何年前からだろうか?映画館はいつもガランとしていて、上映直前に行っても必ず座れるようなイメージが付いてしまったのは。

「今日多いね」というレベルが昔で言う閑古鳥レベルの客入りだ。

多くて20~30人。

3人というときもあった。

決してマイナーな映画館でマイナーな作品を見ているわけではない。

 

映画館と同様にここ何年かでレンタルビデオ店の閉店もよく見かけるようになった。

近所にあるTUTAYAはなくなり、ゲオもちょっと前まで結構混んでいたのに、最近はいつでもガランとしている。

映画とレンタルビデオ屋に限らず本屋もそうだ。CDショップも。

スマホやインターネットがなかったころは、本屋やCDショップは四六時中行っていたといっても大げさではない。

 

HMVタワレコはいつもにぎわっていたし、専門学校に行っている時は「ゴールデンエッグ」を見たいがために3日も学校をさぼってHMVにゴールデンエッグを見に通っていたほどだった。

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時代の流れなのだから仕方ないのかな。

けど寂しい。

ツタヤで当日返しでCDを借りて、チャリでダッシュで家に戻りカセットに録音して、夕方頃にまたツタヤに行って返すのが普通だった。

新聞や雑誌で見た新刊を本屋に注文しに行って、「注文の本が届きました」って電話かかってきたらまた本屋に取りに行くのが普通だった。

映画も、レンタルビデオ屋も同じ。

何かをするのにちょっと時間や手間が必要だった。

けど普通だった。

 

今後ますますなくなるのかなと思うと、やっぱりちょっと寂しい。

便利で楽になったけど、ちょっと寂しいね。

どっちが良かったかと言われるとどっちもよさがあるので、本当に自分都合のない物ねだりだと気づかされるのだけれど、あったものがなくなるってやっぱりね・・・。

なくなって良さがわかるってこのことだ。

 

アナログを大切にしたい。

映画館に映画を見に行って、本屋さんで本を買って、好きなアーティストはCDで欲しい。

すべてパソコンでできることだけど、手間を楽しむようにしたいと最近思う。

時間をかけて手に入れる喜び、嬉しさ。

うまく言えないけど、そういうことを大切にしたいと思うこの頃です。

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